リフティング マスター (心得&LEVEL1)

LEVEL 1 : ワンバウンド リフティング

第一関門のワンバウンドリフティングです。地面にボールを落とし、蹴り上げて続けるリフティングです。
蹴る力が必要ないので、幼稚園児~小学低学年でもクリアできる関門です。ワンバウンドリフティングの中に3つのチャレンジ項目がありますので、一つずつクリアしていきましょう。また、目標はいきなり100回ではなく、1日に5~10回ずつ増やすように努めましょう。リフティングのコツは前回より1回でも多くできるまで辞めない事です。

3ステップ チャレンジ
・利き足 ワンバウンド リフティング (自分の利き足だけでチャレンジ): 100回
         ↓
・逆足 ワンバウンドリフティング (利き足と逆の足だけでチャレンジ) :20回
         ↓
・両足 ワンバウンドリフティング :100回

共通ルール
・1バウンドのリフティングを行う
・稀に2バウンドしてしまっても、続けてOK。(この段階では成功体験を得ることが大切)
・3バウンドはNG
・目標は前回の+5~10回。小さな目標を積み重ねる。

レベル1での 目的
・比較的簡単なチャレンジで、確実に回数を増やしポジティブな気持ちで、日々の習慣(ルーティン)を作り出す
・比較的簡単なチャレンジで、まずは「100回できたという成功体験」を得る
「できるまでに至ったプロセス」を学ぶ(例:毎日コツコツやった、動画などで研究した など)
・技術面:ボールと自分の適切な位置、修正移動と修正キックを学ぶ、蹴るポイントを確かめる。

※ ネットの声で「ワンバウンドリフティングは無意味」という声もあります。確かに、ワンバウンドリフティングとノーバウンドリフティングの技術は全ては直結しません。このレベルの大きな目的はノーバウンドリフティングの為の技術向上よりも、上記4つになります。特に低学年で初めからノーバウンドリフティングで回数を増やすことは難しく、早い段階で成功体験を作り出す事や、うまく行かない苛立ちやネガティブな思考に陥る事で日々のルーティンを作り出すことができません。まずは簡単なものからチャレンジしましょう。

用意するものと場所
・3号球または4号球。小さめのボール。
・しっかりと空気を入れる。 空気のないボールだと弾まない。
・コンクリートやゴムの地面

ポイント:

動画:後日公開予定

  1.  ボールは低く膝くらいまで。腰より高く上げ過ぎない。
  2.  ボールの真下を足の甲で触るイメージ。(膝をつかって蹴るのではなく、やさしく当てるイメージ)
  3.  足は固定しすぎず、柔らかすぎず、自然体で。足のかたちがとても重要です。
  4.  ボールの落下地点は 1m くらい前(膝が軽く曲がる程度)の位置。 前過ぎても(膝を伸ばしきる位置)、手前過ぎ(膝を使ってあげる位置)でも NG。自分の距離を見つける。

コツ1:足のかたち と インパクトの場所

リフティングでボールが当たる時の足のかたちは 、足先を少しうえに上げる①がベストです。
当てる場所はコントロールタッチまたはインステップらへん。個人差があるので自分のやりやすい方をみつけよう。
足と地面を並行にすることがポイントです。蹴り上げた時、真上無回転または少し後ろ回転になるよう目指しましょう。

①:〇 指先を少し上にあげる (インパクトの瞬間)
指先を上に上げ、コントロールタッチまたは インステップ ※ の部分にあてる。人により個人差があるので、真上に上がるのはどこになるか色々と試して自分のベストポジションを探そう。

②:△ 足を延ばす。
足首をぐっと延ばして蹴る方法。ボールが無回転になり、上にあがりやすく、リフティングを続けることができます。しかし、一定レベル以上にいくと、ボールを回転させることが重要になるので、この蹴り方ではいつか壁がきます。技をやる上でボールに回転をかけることが重要になりますので、この蹴り方では回転をかけることができない為です。
③:X 全く力が入っていない。ボールインパクトの時に足がボールの勢いに負けてしまいます。

※ 足のあてる場所 説明※
・インステップ:ボールを真上に上げる。
・コントロールタッチ:前にボールが飛んだ時に引き戻すしたり、小さく上に上げたりするときにつかう。
・親指と人差し指の付け根:ボールに回転をかける。

コツ2:猫背

ボールを上から覗き込むように「猫背」になってリフティングしてみましょう。
猫背にすると足が上がりずらくなり、自然とボールが低くなります。また、上半身がたっていると、足のつま先が上を向いてしまい、ボールが真上に飛びません。

コツ3:修正キック と 修正移動

リフティングを行っていると必ずボールが意図したところと違う場所に飛んでしまうことがあります。
そこで、そのボールを元通りに修正するキックと位置を移動する方法を学ぶと回数が一気に伸びます。

・修正キック 1: ボールが前に飛んでしまった時 
         逆足の膝を曲げ、足を延ばしてボールの真下より奥側にインパクトさせ引き戻す。背筋も伸ばす。
・修正キック 2: バウンドが小さくなってしまった時 や ボールが足元に入ってしまった時に、
        足を地面と水平に固定し、ボールの真下に足を入れて、膝でリフトのように上へ上げる。

・修正移動: 軸足は移動できるようにしましょう。軸足をずっととまったまま、蹴る足を移動させるのではなく、軸
足を移動させ常に体をボールと正対するようにしましょう。
       ボールの落下地点を自分の体の 1m くらい前に落とすために、自分が移動する方法も学びましょう。
      ボールが右へ行ったら、自分も右へ、ボールが前に行ったら、自分も前へという感じです。

コツ4:両足 ワンバウンド リフティング

  • 利き足と逆の足はピンチになったときの修正キックがまだうまく行かないことが多いです。ピンチになったときは利き足で状況を整え、落ち着いたらまた両足で続けましょう。
  • 両足に切り替えたとたん、蹴り方が元に戻ってしまう事もあるかもしれません。その時は右足だけでおこなっていた上手な過去のリフティングフォームを動画で再度見て確認しましょう。

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初めの頃は直ぐにボールがどこかへ飛んでしまい、ボールを拾いに行く時間ロスが無駄です。
ボールが遠くへ行かないようにする道具です。
リフティング練習の定番。ある程度できるようになったらこれで更に技術アップ!かなりおススメ!3ステップのボールがあります。
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小さい子供は小さめのボールで練習をお勧めします。3号球が良いです。ボールの空気圧を下げて練習することもお勧めです。

さぁ、まずはレベル1の ワンバウンドリフティングをマスターしよう!! 
きみならできる!レッツ チャレンジ!!

筆 : 加藤 康人
FCFJ KSS & FCBJ KSS 代表
2019年度 U-12 EU Japan 代表監督

専修大学にて「スポーツ選手能力値最適化システム」の論文とソフトウェア開発。学部最優秀賞を受賞。卒業後、渡独しDFB 指導者B級ライセンスを取得する。大手日系企業に勤務しながら、フランクフルトとブリュッセルに日系サッカークラブを設立し、欧州最大の日系少年サッカー大会 EURO J Jr.CUP の 設立 と U-12 欧州日本代表選抜チームの 初代監督を務める。2021年よりサッカー指導者の傍ら、ドイツ法人旅行会社で日本サッカー協会の欧州遠征等の業務も行う。

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  1. 2021年 5月 27日